「4Kって書いてあるし、レビューの星も多いし、これでいいか」——そうやって買ったモニターが届いて、机に置いた瞬間に青ざめる。ノートPCとType-Cケーブル1本でつないだのに充電が減っていく。Macにつないだら文字がやたら小さい。ゲームを起動したら144Hzのはずが60Hzでしか動かない。こういう「開封後のしまった」は、4Kだと本当によく起きます。
私は仕事用とゲーム用で何台か4Kを乗り換えてきましたが、4Kディスプレイ選びでつまずくポイントは、スペック表の「3840×2160」以外のところに全部あると思っています。この記事では、Type-C給電・OSごとの相性・リフレッシュレートという、後から取り返しがつかない3点にしぼって、私が実際にチェックしている順番でお話しします。
Type-C「対応」だけ見て買うと、たいてい後悔する
まず一番やらかしやすいのがここです。商品ページの「USB Type-C対応」という文字は、あなたが期待している「ケーブル1本で映像も給電もUSB機器も全部つながる」を意味していないことがあります。
見るべきは次の3つです。
- 給電(USB PD)の最大W数:ここが本命。65Wか90Wかで使える相手が変わります
- DP Alt Mode対応の明記:これがないと映像が出ません
- USBハブ機能・LANポートの有無:あるとドックが要らなくなる
W数の目安として、私は「ノートPCの純正アダプタと同じかそれ以上」を基準にしています。13〜14インチクラスの薄型ノートなら65Wでだいたい足ります。一方、16インチクラスの高性能ノートは純正アダプタが100W前後のものもあり[要出典確認]、65Wのモニターだと重い作業中に充電が追いつかない場面が出てきます。「作業中にバッテリーが減るのは絶対に嫌」という人は、最初から90W以上を選んでおいたほうがいいです。数千円の差でストレスが消えます。
USBハブとLANポートまで載った、いわゆる「ドック代わり」に振り切ったモデルなら、Dell U2723QX 27インチ 4KハブモニターのようなIPS Blackパネル採用の上位機が有力候補です。31.5インチの大画面で90W給電まで欲しいならLG 32UQ850V-W、コストを抑えたいならJAPANNEXT JN-282IPS4KP-HSP-C90W(28.2インチ・最大90W給電)Yahoo!ショッピング ↗あたりが選択肢に入ります。価格や在庫は動くので、購入前に商品ページで確認してみてください[要最新価格確認]。
WindowsとMacで、実は「選ぶサイズ」が変わる
ここは意外と語られません。同じ4Kでも、WindowsとMacでは快適に感じるサイズが違うと私は思っています。
Windowsは表示スケーリングを100%・125%・150%…と細かく設定でき、27インチ4Kを150%あたりで使うのがちょうどいいバランスです。ただしアプリによってはスケーリングがうまく効かず、ぼやけたりレイアウトが崩れたりするものが今でも残っています。古い業務アプリを使う人は覚悟しておいたほうがいいです。
一方Macは、Retina表示の考え方から27インチ4Kだと「デフォルトだと文字が大きすぎ、1段階小さくすると少し粗く感じる」という悩みが起きやすいです。個人的には、Macメインの人には27インチより31.5インチの4Kをすすめています。同じ解像度で画面が大きくなる=文字も大きくなるので、スケーリングをいじらず素直に使えるからです。逆にWindowsメインで机が狭いなら27インチで十分です。ここは好みではなく、机の奥行きとOSで決めていい部分だと思います。
リフレッシュレート:60Hzで足りる人と、足りない人の境界線
「せっかくだから高リフレッシュレート」と考える前に、自分がどちら側かを確認しましょう。判断はシンプルです。
60Hzで十分な人 - 用途が資料作成・コーディング・動画視聴・写真編集中心 - ゲームはやってもRPGやシミュレーション、インディー系
120Hz以上を狙うべき人 - FPSや対戦格闘、レースなど、フレームの差が結果に効いてくるジャンルを遊ぶ - PS5やXbox Series X|Sを4K/120Hzでつなぎたい - マウスカーソルやスクロールの滑らかさに一度気づくと戻れない自覚がある
ここで冷静になってほしいのが、GPU負荷の話です。4K(3840×2160)はWQHD(2560×1440)の約2.25倍のピクセル数があります。つまり「4Kで144Hz張り付き」を狙うなら、モニター側だけ整えてもダメで、それなりのグラフィックボードが必要になります。予算が限られているなら、4K/60Hzの良いパネルを買って残りをGPUに回すほうが、体感の満足度は高いというのが私の意見です。
それでも4Kと高リフレッシュレートを両立したいなら、BenQ MOBIUZ EX2710U(27インチ・4K・144Hz)はスピーカーやHDR周りまで作り込まれていて、ゲーム機との相性も良い一台です。もう少し価格を抑えつつスペックを取りたいなら、HDMI 2.1を備えた
JAPANNEXT JN-IPS27G165U-HSP(27インチ・4K・165Hz)楽天市場 ↗が現実的だと思います。
なお、PS5などのゲーム機を4K/120Hzでつなぐ場合は、モニター側のHDMI 2.1対応と、付属ケーブルが対応品かどうかの両方を必ず確認してください。ケーブルだけ古くて120Hzが出ない、というのは本当によくある落とし穴です。
「仕事7・ゲーム3」なら、この考え方がラク
一番多いのがこのパターンだと思います。平日はノートPCとType-C1本でつないで仕事、週末はゲーム機やデスクトップをHDMIでつなぐ、という使い方です。
この場合は「Type-C給電65W以上 × 120Hz対応 × 入力が3系統以上」を満たすモデルを探すと外しにくいです。たとえばDell S2725QC-A(27インチ・4K・120Hz・Type-C)のように、ハブ機能はほどほどでも120Hzと給電を両立したモデルは、この用途にきれいにハマります。
ちなみに、フリッカーフリーやブルーライト低減といった機能は各社が搭載していますが、疲労軽減などの効果には個人差があり、ここでは断定しません。機能の有無より、高さ調整ができるスタンドかどうかのほうが日々の姿勢には効くというのが私の実感です。モニターアームを使う予定がないなら、昇降スタンド付きを選んでおくと後悔しません。
まとめ
4Kディスプレイ選びは、解像度が同じだからこそ「それ以外」で差がつきます。最後にもう一度だけ整理しておきます。
- Type-Cは「対応」ではなく給電W数とDP Alt Modeを見る
- Macメインなら31.5インチ、Windowsメインなら27インチから検討する
- 高リフレッシュレートはGPUとセットで考える。予算が足りないなら60Hzの良いパネルを選ぶ
この3つさえ押さえておけば、届いた箱を開けてから「しまった」となる確率はかなり下げられます。あとは机の広さと予算と相談しながら、気持ちよく作業できる一台を選んでください。