「10ギガ回線にしたのに速くならない」はルーター選びで起きる
光回線を10Gプランに乗り換えたのに、実際に測ってみたら1Gbpsそこそこしか出ていない——このパターン、正直かなりの頻度で見かける。原因の多くは回線そのものではなく、間に挟まっているルーターがボトルネックになっているケースだ。従来の1Gbps対応ルーターを使い続けていれば、せっかくの10G契約も宝の持ち腐れになる。まずここを押さえておきたい。
チェックすべきは「Wi-Fi規格」より先に「WANポートの速度」
家電量販店で「Wi-Fi 7対応」という表示だけを見て選ぶと失敗しやすい。個人的に真っ先に確認するのは、無線の規格よりもWANポートが10Gbpsに対応しているかどうかだ。いくらWi-Fi 7でも、ルーター側のWAN(インターネット側)ポートが1Gbpsまでしか対応していなければ、そこで速度が頭打ちになる。パッケージや製品ページで「10GBASE-T」「10Gbps WANポート」といった記載を必ず確認してほしい。
有線接続する機器がある人はLANポートも要チェック
デスクトップPCやNASを有線でつなぐ予定があるなら、WANだけでなくLANポート側も10G対応かどうかを見ておくべきだ。ここを見落とすと、無線端末は速いのに有線のPCだけ遅い、という妙な状況になりかねない。ゲーミングPCやクリエイティブ用途で大容量ファイルをやり取りする人は、WAN・LAN両方が10G対応のモデルを選んだほうが後悔しない。
実際に販売されている10G対応モデルの例
具体的にどんな製品があるのか、代表的なところを挙げておく。
- TP-Link WiFi 7ルーター Archer BE805(Amazon.co.jp) - WAN・LANともに10Gbpsポートを備えたモデル。有線・無線どちらも高速化したい人向け。
- ASUS Wi-Fi 7ルーター RT-BE92U(A)/E(Amazon.co.jp限定) - 合計20Gの有線ポートを持ち、AiMeshによるメッシュ拡張にも対応。広い戸建てで複数台構成にしたい人向け。
- NEC Aterm PA-7200D8BE(楽天市場) - Wi-Fi 7対応で10Gbps WANポートを搭載しつつ、国内メーカーらしい設定画面の分かりやすさが魅力。初めて自分でルーターを設定する人にも扱いやすい。
[要最新価格確認]価格や在庫状況は変動するため、購入前に各販売ページで最新情報を確認してほしい。
賃貸・マンションなら「メッシュ対応」も判断軸に入れる
戸建てで部屋数が多い、あるいは鉄筋コンクリートのマンションで電波が届きにくいという場合は、メッシュWi-Fi対応かどうかも選定基準に加えたい。単体のルーターだけで頑張るより、中継機やサテライトを後から追加できる機種のほうが、引っ越しやレイアウト変更にも柔軟に対応できる。筆者が実際に選ぶ際に気をつけているのは、メッシュ機能が同一メーカーの製品同士でしか組めない場合が多いという点だ。将来的な拡張も見据えて、対応ラインナップが豊富なメーカーを選んでおくと安心感がある。
おまけ:LANケーブルもCat6A以上でないと意味がない
ここまでルーター選びの話をしてきたが、実はもう一つ見落とされがちな落とし穴がある。LANケーブルだ。せっかく10G対応のルーターに買い替えても、押し入れの奥から引っ張り出してきた昔ながらのLANケーブルを何となく使い回していると、そこがボトルネックになって速度が全然伸びない、という笑えない事態になる。10Gbpsを通すには最低でもカテゴリー6A(Cat6A)以上に対応したケーブルが必要だ。タローズ LANケーブル カテゴリ6A CAT6A 高速10Gbps(Amazon.co.jp)のように、パッケージに「Cat6A」「10Gbps対応」と明記された製品を選び、ONU⇔ルーター間、ルーター⇔PC間の両方を張り替えておくと安心だ。ケーブルは見た目では規格がわからないことが多いので、購入時は必ず表記を確認してほしい。
まとめ
10G対応ルーター選びで一番大事なのは、Wi-Fi規格の新しさよりもWAN・LANポートが実際に10Gbpsに対応しているかどうかだ。有線接続の予定、部屋の広さ、将来のメッシュ拡張、そして地味に忘れがちなLANケーブルの規格まで含めて、自分の使い方に合った一台と一本を選べば、契約した10G回線の実力をきちんと引き出せるはずだ。